……2000年、夏。 阪神・淡路大震災から5年後の神戸。 すさまじい早さで「物理的に」復興していく被災地。 そんな街の片隅に、一台のワゴン車を毎日移動して青空市を開く中古レコード屋『ヘブンズ・レコード』があった。 そんな店へレコードを売りにきたり、買いに来たりする客がいる。 どの客も、震災の悲しみから立ち上がろうとしていた。